初心者の生徒さんにはタイピング=パソコンというくらいのイメージですが、実はかなり注意が必要なカリキュラムの一つです。
タイピングに固執しはじめるのはNG
実際の教室でも見られるケースですが、子どもがタイピングのスコアに固執し、授業時間の多くをタイピング練習に費やすようになると注意が必要です。タイピングは「Scratch」やプログラミング、創作活動と違い、頭を使うというよりも単なる反復作業です。そのため、考えることを避けたり、プログラミング学習が難しいと感じる子どもほど、タイピングに「逃げる」傾向が強くなります。
また、家庭でスコアを簡単に確認できたり、タイピング速度が目に見えて向上することから、保護者も「頑張っている」と感じやすく、褒めることでさらにタイピングに集中させてしまう場合があります。一見すると、子どもがやる気になっているように見えるため、講師から見ても問題がないように思えるかもしれません。
しかし、長期的に見て教室運営や子どもの学習効果を考える場合、タイピング練習ばかりに重点を置くことは絶対におすすめできません。タイピング自体は基礎スキルとして重要ですが、それ以上に創造力を発揮する活動や論理的思考を育むプログラミング学習に時間を割くことが、将来的な成長につながります。
・簡単に講師のタイピング速度を抜く
・家でもでき教えることがすぐになくなる
・頭を使うことを嫌い、タイピングばかりやりたいような状態になる。
・スコアがでるものしかやらなくってしまう。
・タイピングに執着しなくてもパソコンを触っていれば成長する。
タイピングは1、2回でスコアをあまり気にさせない
タイピング練習は、あくまでプログラミングやパソコンの基礎スキルを身につけるための手段であり、目的ではありません。そのため、子どもたちがタイピングスコアに過度に執着しないように配慮することが重要です。タイピングを導入する際には、1~2回程度の短期間で基本的な指の動かし方やキーボード配置に慣れてもらうことを目標に設定し、スコアの上下にこだわらせない工夫を行いましょう。
特に、最初から「スコア=成果」という認識を持たせてしまうと、子どもはスコアを上げることに意識が集中し、他の重要な学習に取り組む意欲を失いやすくなります。むしろ、「タイピングの正確さ」や「集中して取り組む姿勢」を評価し、スコア自体は授業の中で過度に取り上げないことが大切です。
さらに、タイピングの練習後には「タイピングを使って何ができるか」という次のステップに繋がる活動を取り入れるのも効果的です。たとえば、簡単な文章を入力してデザインを加えたり、プログラミングでタイピングを活用したゲームを作るなど、実際の成果物に結びつく活動を行うことで、タイピングの目的が「スコア」ではなく「活用」にあることを自然に理解してもらえます。
最終的には、タイピングを「技術を活かすための道具」として位置づけ、楽しく学びながら他の学習活動へスムーズに進める環境を整えることが理想的です。
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